琉球大学工学部技術部 » 第16回 業務紹介 機械システム班『開学70周年事業開学の鐘レプリカ製作および設置』

第16回 業務紹介 機械システム班『開学70周年事業開学の鐘レプリカ製作および設置』

 2020年2月、開学の鐘レプリカの製作設置の業務打診が技術部にあり、設計提案書を作成して開学の鐘プロジェクト委員会に提出したところ、承認されて4月中旬から業務を開始した。レプリカの製作は研究基盤センターから譲り受けた廃棄予定のガスボンベ(図1)を再利用して行った。まず、古い塗膜とサビ汚れをサンドブラストで落として下地を整え、金属溶射と封孔処理を行い、耐食性を上げてから塗装仕上げを行った。サンドブラスト処理と金属溶射は工作工場の設備では対応出来ないので、塗装工程まで含めて塗装会社に発注した。ブラスト処理後と塗装後のレプリカを図2、図3にそれぞれ示す。ボンベの底部(図1左側赤枠)と頂上部(図1右側赤枠)は追加工を行い、バルブを用いた専用吊り下げ金具の製作と振れ止め金具の取り付けを行った。

 次に記念銘板について説明する。図4に示すように3DCADでモデリング後、CAMで加工シミュレーション後に加工プログラムを作成した。モデルサイズより少し大きめにステンレス板を切り出して、作成したプログラムでマシニングセンターを自動運転させ加工した(図5)。加工終了後にバリを取り除き、最後に鏡面研磨仕上げを行った。図6の左側がマシニングセンター加工終了後、右側が鏡面研磨仕上げ後の状態である。開学記念日前日までに設置場所の屋根や支柱の洗浄作業を済ませ、レプリカと銘板の設置作業は開学記念日の5月22日に行った。図7~9はレプリカと銘板の設置前から完成までの様子である。