3Dスキャナーとは物体の表面情報をスキャンして3Dデータを作成する測定機で、付属ソフトを用いた寸法測定やデータ合成を行うことができる。
ものラボの3Dスキャナー(VL-300)の主なスペックを表1に示す。測定範囲には高倍と低倍とがあり、それぞれ表記の円柱寸法以内の大きさの被測定対象が測定可能である。ただし、10kg以上の重量物のデータ取り込みは不可能となっている。
キーエンス VL-300 | ||
測定範囲 | 低倍:直径300mm × 高さ200mm 高倍:直径 70mm × 高さ50mm | |
表示分解能 | 0.1μm | |
測定精度 | ±10μm | |
画像素子 | 1型 400万画素 モノクロC-MOSイメージセンサ | |
ステージ | 回転機構 | 360° |
チルト機構 | 45°まで | |
耐荷重 | 10kg |
VL-300の全体像を図1に示す。本機器は3Dスキャナー本体、コントローラーおよび制御PCから構成される。
被測定物(本記事での図2)をスキャナー本体にセットし(図3)、付属のパソコンにて自動でデータを取り込むことが可能である。取り込んだデータ(図4)において、面と面の間の寸法や角度、円の径など、ノギスや定規を当てることのできない繊細な物の寸法等の測定が可能である。
操作手順としては、「被測定物のセット→ソフトウェアによる取り込みおよびデータ合成(複数回)→データ出力」のみの作業となっており、非常に容易に取り扱うことができる。
スキャンデータはstlデータとして出力でき、3Dプリンターでの製作や設計図がない場合や一点ものの製図などのリバースエンジニアリングに用いることも可能である。