【R4-No.5】 社会基盤デザインコースにおける教育と研究の紹介

琉球大学 工学部 工学科 社会基盤デザインコース・教授 仲座 栄三

1. ようこそ琉球大学・社会基盤デザインコースへ
 社会基盤デザインコースって? 以前は、「土木工学科」でした。その後、時代の要請により建築分野を創設する必要性を認識、創意工夫して「建築工学科」を創設しました。その後に、土木と建築の一体化 が図られて、環境建設工学科へと改名いたしました。しかし、工学部改組に伴い、さらなる高みへの化身、 「社会基盤デザインコース」へと変わりました。「デザイン」とは、単なるデッサンや設計ではなく、総 合的に問題解決を図る人類の叡智の総意を表します。山や川、海など自然環境あるいは地球環境について 学び、自然との共生によって、文明を支える持続可能な社会基盤を設計・建設できる総合的で世界に広が る技術者を夢見てください。
 社会基盤デザインコースでの学びは、人類が築いた文明と社会基盤を一体化する経験知を結集したも のであり、人類が築いた科学と技術の「総合図書館での学び」と言えるのです。こうした学びの情報と感 動は、受験情報誌やパンフ、インターネット情報などでは到底得られるものではなりません。体験した者 のみが独占する誉れです。社会基盤デザインコースを卒業し、建設産業における輝く技術者として就職し てください。自然環境が、そして高度な建設技術産業が、宇宙技術の世界が貴方の登場を待っています。 あるいは、NPO や NGO で活躍してください、エネルギー産業で活躍してください、金融産業に就職して ください。デザイナーへ、建築家へ、不動産業へ、観光産業へ、マスメディアへ、自動車産業へ、AI と ICT 産業へ、等々…、社会基盤デザインでの学びの知性を待つ貴方には、引手あまたの世界が広がってい ます。貴方のデザイン能力を輝かせてください。

2. 琉球大学の社会基盤デザインコースならでは学びと研究への招待
 社会基盤デザインコースでは、1年次から数学など専門基礎科目を学びます。我々は、なぜ微積を学ぶのでしょうか?なぜに苦しくとも数学を学ぶのだろうか?「自然は数学の言葉で書かれている」とガリレ イは説明しています。ピタゴラスは、「万物の根源は数である」と説明します。我々は、自然現象を理解 するのに、数学を必要とします。川がさらさらと流れる、そよ風が頬を撫でる、寄せる波はダイナミック に砕ける、こうした自然の不思議やダイナミックスは数学をもって表すとき、万人に共通の感動と永遠の 予測を可能ならしめます。フランス国は、19 世紀初頭、「土木工学」を創り、そこで数学を発展させまし た。こうした恩恵を我々は今日受けているのです。
 川の流れを、海に踊る波を、地球規模の環境を、世界一美しく世界一長い橋の挙動を、青函トンネルの 実現を、コップに注ぐ水の恩恵を、島の観光を、観光客の行動パターンを、港湾による物資の動きを、社 会基盤を支える地盤やコンクリート構造物の鼓動を、微生物の工学的応用を、新素材の開発を、貴方の発 想で、数学という五線譜の上に表してみませんか?あるいは最新のスーパーコンピュータを用いて、さま ざまな新技術や新材料の開発を行ってみませんか?これまでの古い思い込みを捨て、社会基盤デザイン コースの輝く世界へ足を踏み入れてみましょう。そこは、貴方を、あなたの発想を必要としています。

コンピュータシミュレーション
防災を学ぶ太平洋諸国からの研究者
「思考の森」でのゼミの様子

社会基盤デザインコースにおけるユニークなカリキュラム(全国初の取り組み)

米国 MIT 方式(繰返し学習方式)を採用、専門科目の基礎理論を歌にして楽しく覚える仕組みの採用、技術者 認定試験への取り組み、諸外国への国際インターンシップ、一部英語による授業、国内唯一の亜熱帯自然環境

詳細はこちら

Page Top